伊豆ユネスコクラブの顧問で、南伊豆ゲレンデの自然案内人 鈴木 克章さんによるエッセイをお届けします。私たち命のふるさと海や、山で感じる自然の息吹をお伝えしてまいります。
No.1 始まりの始まり
No.2 海を見て
No.3 風を感じて
No.4 さぁ海へと出発だ!!
私はシーカヤックという北方民族にルーツを持つ手漕ぎ舟にて旅をしている者です。今までに舟にて日本一周や諸外国内の旅をしておりますが、航海経験はまだ少なく約2万キロ程度です。
昨年までは日本の海岸線を時計回りに一周をしていました。故郷である漁師町から海へと出発をし日本が島国で有る事を体感したかったのです。舟の中にテントや寝袋食料品を詰め込み、海と海岸線との往復を繰り返しました。その過程の中で多くの変わりゆく海岸線や、日々に表情を変える海とも出会いました。
私の故郷である漁師町はどこまでも海と繋がり、また、その海は雨とも川とも繋がっていました。海を煮込むと塩が出来るのですが、それを食べている私たち人間の身体とも海は繋がっている事にも気付きました。
私にとっての海とは全ての命を繋ぐ存在であるのです。
生産者である植物達と消費者である動物達をも繋げています。
すべての命を繋げる海は、命の故郷の海なのです。
鈴木 克章の『シーカヤック日本一周(ひるまのながれぼし)』 http://hirumanonagareboshi.hamazo.tv/