各ユネスコ協会・クラブの皆さまへ
【前文:人の心に平和のとりでを築くために】
2025年7月、アメリカ合衆国が再びユネスコからの脱退を大統領令により宣言した。
それは、世界最大の影響力を持つ国家が、文化・教育・科学による平和の構築から退いた瞬間である。
だが、私たちは思い出さなければならない。
ユネスコの理念は、どの国に属するものでもなければ、権力者の一存で価値を失うものでもない。
それは、「人の心にこそ平和のとりでを築く」という、人類全体への誓いである。
今日、我々は問うべきである。
戦争に加担しない国だけが善なのか。
否。戦争を起こさせない、関与させない、巻き込ませない国こそが、真に成熟した人類の姿ではないか。
武力で支配することよりも、知性によって衝突を防ぐこと。
暴力の連鎖に巻き込まれるよりも、対話と理解の連鎖を選び取ること。
それが、現代文明の要諦であり、ユネスコの根源的意義である。
アメリカが去っても、理念は残る。
むしろ、我々一人ひとりの胸中にこそ、その灯を守る責任がある。
【新・第九条相当:平和創出に関する基本宣言】
我々は、日本国憲法第九条の精神を拡張し、
ただ戦争を放棄するのではなく、いかなる国家にも戦争を起こさせない構造の創出を国家の根本理念とする。
そのために、我々は次のことを宣言する。
1. 我が国は、武力による国際紛争の解決を目的とするいかなる支援も行わない。
2. 我が国は、戦争の火種を事前に摘み取るための文化的・教育的・科学的介入を積極的に展開する。
3. 我が国は、他国がユネスコの理念から離れるときほど、むしろその精神を世界に広げる責務があると自覚する。
4. 我が国は、平和とは不戦にとどまらず、「戦争という選択肢を無意味にする社会の構築」であると定義する。
我々は今、改めてこの決意を、未来の世代と全人類に対し、誇りとともに宣言する。